■ステージ2 『ぼっちキャンプ』 浜松~琵琶湖の旅 ■
4日目(土)移動 浜松→三重
朝はまだ雨が残っていたが、雨着を着て撤収を開始、7:30、周囲にご挨拶して渚園キャンプ場を出発。他の方は濡れたテントを乾かしてから出発されるとのこと。国道42号で伊良胡を目指す。信号が少なく快適な道だった。雨は完全に上がった。
伊勢湾フェリー乗り場に着くと、バイクが15台ほど上船待ちだった。ここまでしばらく前を一緒に走っていたバイクの方と話す。9:30発の船にギリギリ乗れたので、後ろに並んだバイクの方に「お先に!」と手を振る。笑顔で手を振り返してくれた。
船の中では景色もそこそこに、まずはコンセントを捜してスマホとバッテリーの充電をする。1時間と短いが貴重な時間。土曜のせいか船内は人が多い。
上陸後の鳥羽側での予定が決まっていない、時間があるので英虞湾をぐるっと一周しても良いが、移動日はキャンプの撤収と設営作業が有り、これが結構体力が要ることを考え、今日の予定地キャンプ場へそのまま向かうことにする。
道中、「夫婦岩」との表示が見え寄っていこうと思ったら、有料駐車の看板が見え、なんや有料か!と素通りすることとした。自然が作った奇岩を見るだけじゃない?どうもボクはこういうのにお金を払う気がしない。単なるケチケチおじさんですが。それにしても、今後日本中を旅するわけだが、この入場料、拝観料などはついて回るゾ、早く吹っ切れて払うようにならなくは・・・
今日のキャンプ場は、三重県大紀町という山の中の、大滝峡キャンプ場である。予定では2泊だったが浜松で延泊したため、ここは1泊である。官営のキャンプ場のような昔風の施設で、最近のキャンプ流行とは違う、でもとっても親切で話し好きなおじさんが管理人だった。
何と土曜というのにテントはボクひとり、もう1組はバンガロー泊だった。
川のそばでロケーションは最高、ちょっとした谷なので日あたりそこそこ。でも木立もほどよく有る。トイレや洗い場はギリギリレベルか、ヒトが少ないせいか管理はイマイチ。ゴミは全て引き取ってくれるので長期旅には大変ありがたい。また洗い場でコンセントを見つけて、心配だった充電を十分させてもらった。
木の間に長いロープを渡し、まずは濡れたモノを干す。モノがじめじめしていると心も湿っぽい、今日は快晴、とても快感である。でも2日間シャワー無しなので、ちょっと臭いかな~~。
「竜馬がゆく」は2巻目を読み終わった。
風が無いのは良いが、小さな虫が顔に飛びかかってくるのには参った。たぶん息に寄ってくる虫なのか、顔の数センチくらい前で見事なホバリングをする。ボクは虫くらいでいちいち大騒ぎはしないが、さすがにこれだけまとわりつかれると目障りでうるさい!
良いキャンプ場なのになぜこんなにひとがいないのだろう、まさか?・・・と、つい思ってしまうのを払いこの大自然を独り占め、2日前の浜名湖の他人の大宴会を聞くよりはるかにマシと前向きに考えよう。
川音がほどよい音量で心地よい、これぞ、with Nature(本ブログのテーマ)じゃない!
夜中におしっこ、誰も居ないからそこで立ション出来るのが良い。テントに入って、しばらく読書、ビール、ちょっと雨が降ってきた。
5日目(日)移動 三重→琵琶湖
4:00に起きて、前の川で釣りをしてみた。ちょうど堰があって、上流はちょっとした池、下流は渓流風と釣れそうな渓想である。ドライフライから、ニンフ、ウェットを投げてみたが全く反応無し、せめてハヤくらい遊んで欲しかったな。滑りやすい岩場なので、足場の良いところだけから狙って1時間で切り上げる。
今日は日曜日、”村の清掃活動がある” と有線放送が流れ、ボクひとりのキャンプ場にも村の方がゴミ袋片手にやってきた。一応目礼する。
撤収後、今日のキャンプ地琵琶湖の湖西を目指す。50kmほど高速道路を使い、15:30、森のHoliday キャンプ場へ到着。
キャンプ場のご夫婦が親切に対応してくれたが、1名+バイク1台というのに9,100円/2泊も払った。言いたくは無かったが、
「これじゃあ、ビジネスホテル並みの値段ですね」
にはご主人が、
「琵琶湖のキャンプ場はブランド料がかかります」
とのことだった。まあHPのキャッチコピー、「静かに自然を楽しむ」 が大いに共感でき気に入ったので良し良しか。
テント場はご主人が現地まで来て説明してくれた。ご夫婦がこの場内に住んでいらっしゃる。今夜は5組がキャンプ中、いずれも心からキャンプを楽しんでいる感じで、言われるとおり良い雰囲気に見える。
森の中と言うだけあって、自然観がすごい。毛虫が結構な数で垂れている。聞いたことがない鳥の声もする。遠くに琵琶湖の波の音も聞こえる。波があると言うことは風が強いはずが、木々に囲まれているのでここはほぼ無風、とってもよい感じ。
でも蚊が多い。季節的にはまだとたかを食っていたので虫対策品がまったく無い、ご主人が蚊取り線香を持ってきてくれた。風が無いので効果抜群だった。明日は、虫除けなど買っておこう。
買い出しに近所のスーパーへ。ちなみに、今回のキャンプでは調理はしない。理由は、手間がかかる、時間がかかる、道具が増えるから、よってキャンプメシは全てインスタントか総菜系である。調理をするより自然に触れゆっくりしたいのだが、欠点はゴミが増えるか。最近のスーパーマーケットには無料の氷サービスが有りこれが大変ありがたい。なぜって?酒を冷やす。
2日ぶりのシャワー、予約制でひとり30分の枠である。長いなあと思い、いつになくゆっくり身体を洗い出てきたら、ご夫婦から早いですね と言われた。
キャッチの通り本当に静かで自然観が強いキャンプ場で、夜は何かけものの鳴き声がずっと聞こえた。隣のテントに気遣って、カップ麺をすする音さえもはばかられ、そっと食った。
6日目(月)琵琶湖
4:30琵琶湖畔で釣りをする。砂浜になっているが目の前に芦が生えていてそこを狙う。#3のロッドではロングキャストが難しい。魚の反応がまったく感じられず、1時間くらいで切り上げる。その後コーヒーを飲み読書する。
今日は琵琶湖を一周するつもり。少し真剣にガイドブックを研究し、行き先をメタセコイヤの並木→長浜城→安土城ととした。まずは、秀吉と信長を訪問ですね。有名な彦根城は後日に取っておこう。
湖畔側の道路を走るが、イヤ良いね~~琵琶湖畔というのは、湖があれば様々な水遊びが出来る、そこに流れる川はある、広い平野もあるが遠くに山もある、自然が一杯、住んでみたい。
メタセコイヤの並木は突然現れた。インスタ映えなどを狙った即席並木だろうと思っていたら、とんでもなかった。大きな木、長い並木道、ここまで本格的な並木道とは思わなかった。素晴らしく美しい。いや~~良いモノを見たな~~。
湖北は山が深く、そして美しい。本当に琵琶湖のそばなのか疑っていたら、山が琵琶湖に鋭く落ち込んでいる、面白いね自然が作る地形とは。ここに来るとどうしても賤ヶ岳の戦いを思い出してしまう。柴田方は山の上に陣取らずに、なぜ平地の南方に攻め入らなかったのか?と思ってしまう。いつかはこの辺の戦いの真相を調べてみよう。
長浜城の駐車場で、鈴鹿から来たハーレーの方から話しかけられた。長浜では有名なモノは、サラダパン、サバそうめん、芋平のきんつば など詳細に教えてもらった。話しやすいとっても親切な方でしたが、ボクは最近のトレンドにはあまり興味なく、歴史や自然が好きですとは言えなかった。連休は九州にツーリングへ行ったとか。
長浜城は特にコメント無し。このあたり湖東は、海運の湖、農耕平地が広がり、築城に適した小高い山がは多く、その時代には皆が争って狙う土地だったのだろうなと想像できる。
歴史とは全く違うがボクの好きなTV番組、鳥人間コンテストの会場もこの辺じゃ無いかと思える。TVでよく見ていた風景が続く。
安土城跡は、今日月曜は休みだった。出発前にガイドブックを研究したはずなのに、”無料”というところだけに目が言ったようだ。まあ今日はだいぶ走ったし、このままキャンプ場へ戻るとする。琵琶湖周回道路は信号が少なく、周囲の景色は美しく変化があり、ツーリングに快適な道路続くネ、最高でした。燃費も36km/Lと異常に伸びた。
キャンプ場に戻ると旦那さんがわざわざ顔を出し「お帰り!」。今夜は雨が降りそうだからと、シートまで持ってきてくれた。琵琶湖畔ランニングしようと思ったが、ちょっとお疲れもあって夕飯までゆっくりする。
またまた、今夜のキャンプはボクひとりだった。
湖畔ながらちょっとした森林の中で、いろんな動物の鳴き声がずっと聞こえる。夜中、近くでテントのジッパーを明ける音がし、「あれ?誰も居ないはずだけど」と耳を澄ますと、ジッパーの音が少しずつ遠のいていく。ジッパー君は何かの動物だったんでしょうね。
ここまで6泊キャンプで来たけど、結局キャンプって何でも自分でやらないといけない、自分で考えてやらないといけない、だれも手伝わない、これを以前何かの本で「フルライフ」だと読んだが、まったくそうなんだよな~~。明日はホテル泊、どっちが良いのだろうか?
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